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心理学の知識

心理学の世界

仙台で心理学の世界を学ぶ

【臨床心理学】

心理学というと多くの人が臨床心理学を思い浮かべる人が多い。臨床心理学は、人の悩みや問題を抱えた人を援助する方法を考える学問です。心理学的検査及び診断や心理療法の領域を含んでいます。また、精神医学的な知識、自己理解も必要になります。ほかの心理学とも関係が深いのも特徴です。

具体的には、心理療法(技法)として、精神分析学や分析心理学、来談者中心療法、行動療法、遊戯療法、催眠療法・自律訓練法などさまざまです。検査方法も性格検査の質問紙法、ロールシャッハテストのような投影法、作業検査法などさまざま。臨床心理学は、主観が大きく作用するだけに、流派や考え方が異なります。

【教育心理学】

教育課程における心の働きを心理学の知識と方法によって理解しようとする学問です。人間の発達には学習が欠かせません。心理学でいうと学習とは、体験や観察などを経て知識や技術、態度、価値観、思考力などを身につけることであり、学校教育だけでなく、生涯にわたって行なわれるものを指します。

「発達」では発達段階の心理的特徴、発達の法則、遺伝と環境の関わり、教育が発達に及ぼす影響など。
「人格」では知能や性格などの個人差やその構造、発達・形成の過程、欲求耐性など。
「学習」では学習過程や関連する知識・思考・記憶の働きと発達など。
「測定・評価」では知能や性格特性の測定、学力の評価などを研究します。

【発達心理学】

発達心理学は人間の生涯の観察から発達の法則を発見しようとする学問です。この分野は乳幼児心理学、児童心理学、青年心理学、老年心理学と、人生の区切りで細分化されることがあります。さらに知能の発達、人間関係の発達、感情の発達などに分けられることもあります。障害児の発達臨床、保育実践に関することもこの分野に含まれます。まさに生涯を通して成長、発達を続ける人間について考えていく学問です。

【認知心理学】

コンピュータ技術や情報工学の進展が、心理学にも大きく影響しました。認知心理学は、認知を人間の情報処理過程とみなして進められる。知覚、記憶、思考、言語など、大きく4つの人間の情報処理の仕組みについて研究が進んでいます。知覚研究では、感覚や形・空間・運動の知覚の問題を、記憶研究では記憶のプロセスや忘却の問題を、思考・言語理解の研究では問題解決過程や概念・推理・象徴・記号、知能の問題を扱います。

【社会心理学】

人は日常の暮らしで他人と互いに影響を与え合っています。その対人相互の作用の観点から人の行動を科学的に究明します。暴動などに見られるパニックの心理は社会心理学の1つです。国際化、高齢化、情報化、環境問題などは日常の生活にも影響を与え、人と人の相互関係も変容しています。その中で起きる問題をどのように克服したらよりよくいきていけるのか、というニーズに期待も高まっている。

【犯罪心理学】

犯罪行為をする場合の人間の心のあり方、働きについて研究する応用心理学の一分野です。心理学の中でも特殊な分野に入ります。なぜ罪を犯すのか、罪を犯した人の社会復帰などが研究対象です。人間の心に秘められた異常性、本性などを知ることで犯罪行為の予防、再犯の防止に役立てられる。精神分析理解、社会病理的理解から犯罪者の人格に迫ったり、人格形成に関わる家庭の要因・学校不適要因・社会不適要因などの研究です。

【産業心理学】

産業心理学は、組織と人の関係(組織のあり方、人間関係、仕事の条件、採用・人事など)、消費と人の関係(売る側、買う側の心理的価値に基づく消費行動)、健康と人の関係(心と体の病の治療、ストレスを克服する力の育成)を学習する。現実に起きている事象を研究するだけでなく、解決に向けてどのように取り組むかというところまで研究します。
「産業カウンセラー」になるために学ぶ理論としては、重要で欠かせない内容となっています。

【人格心理学】

臨床心理学の基礎ともなる領域で、性格心理学とも呼ばれます。人格(パーソナリティ)とは各個人をその人独自のユニークな存在として基礎づけているものと考えます。パーソナリティのとらえ方は様々な立場があります。パーソナリティをいくつかの典型に分類する「類型論」、どんなときも一貫している行動傾向に視点を置く「特性論」、また自我の働きを中心にしている「力動論」、行動の状況依存を重視する「状況論」などがある。性格とは何か?個性とはなにか?他者理解とは何か?など人格形成に注目します。

【家族心理学】

家族心理学は、家族療法を背景に問題の予防、コミュニケーション、問題解決、家族社会学的見方などを学習する。家族療法とは、家族全員とコミュニケーションを取り問題の把握や原因の詳細を解明・解決する療法です。家族心理学の意義と目的は、夫婦関係、結婚と家族の形成、親子関係、子離れ、少子化をめぐる問題などさまざまです。

【災害心理学】

災害に対する人間の心理的な反応、災害と人間の行動など、災害と人間心理の関係を研究します。災害は不可抗力的な出来事や状況であり、突発的なものだけでなく、長く続くものもあります。このような状況の出来事の心理を研究することで、二次災害を予防したり、パニックの防止を研究します。日本は世界各国から見ても防災の先進国ですが、災害者に対する精神面のケアは遅れています。災害時のパニック、非難行動、流言飛語(デマ)、災害体験によるトラウマ(心的外傷)の研究と成果が期待されている。

【青年心理学】

人体の性的変化とともに激動の青年期が始まります。青年心理学の定義どおり青年の心理を研究する学問です。多くの人が児童期は社会や親の価値観に従いましたが、青年期は何に価値を置くのか自問します。そして反抗、批判という過程を通って自分の価値観を自覚して自己実現するようになります。しかし自信があるわけではなく、不安も入り交じっているので、その複雑な心理を解明していく学問です。

【知覚心理学】

知覚の働きとは視覚、聴覚、触覚、味覚、臭覚の5感です。知覚心理学は外部からの情報を取り入れるプロセス、そのメカニズムの解明を目的とする学問です。明るさや色などどのように人は、ものが見えるのか?錯覚はどのようにして起こるのか?など医学や生理学や、計算幾何学なども必要になりますし、理解を深めていくためには人工知能、コンピュータの勉強も必要になってきます。人間の体と心のシステムの解明を研究する。

【健康心理学】

身体的な健康は、性格、価値観などの個人的な要因だけでなく、会社、学校、地域社会など集団からも影響を受けています。健康を心理学の視点から研究します。医学、看護学、保健学、体育学、栄養学などと密接な関係があります。研究の成果は、予防、治療、診断に採用され、人々の健康に直接関与します。

【動物心理学】

動物心理学には2つの柱があります。1つは、動物自体に視点を置く研究と、人間を考えるための手段として動物を研究する2つの分野に分かれます。もう1つは、動物の外顕的行動を分析する方向で、これは従来比較心理学と呼ばれていた領域です。もう1つが、生理学的、神経科学的な分野です。これらの4つの分野が動物心理学の領域です。 人間も動物として考え、人間と動物の共通する部分や異なる部分を研究します。

【スポーツ心理学】

スポーツ心理学は、スポーツをする人の技術を効果的に向上させ、能力を最大限に引き出す方法を研究する。指導者と選手の人間関係は心理的に大きく作用するからです。メンタルトレーニングなど、動機づけを高める方法、緊張状態をどのように高めたり、解いたりする方法、 心と体の生理学や改良改善の研究をします。

【環境心理学】

心の働きを仲立ちに環境と人間の関係、相互作用を体系的に探求するのがこの分野です。環境心理学は、人間と環境のよりよい関係の実現を目指して、意識と行動面から追及する。空間デザイン心理、パーソナルスペース、環境問題、環境犯罪心理学など心を取り巻く環境についての研究で成果を上げます。

【カウンセリング心理学】

対人援助技術であるカウンセリングの実践技法と理論体系、研究法(リサーチ法)を修得する為の学問分野であるが、知識習得の学術的な事柄だけでなくカウンセリング特有の『ラポール(相互的な信頼関係)に基づく人間関係』を体験的に学ぶことも重視される。カウンセリング心理学とは、究極的には、『人間の行動・人格・感情』を生み出す複雑な心理メカニズムを理解することを目的とした研究実践分野である。

心理学は人間・動物の行動(認知・情動・思考)を予測できる一般法則を定立することを目的とするが、カウンセリング心理学は人間の対人関係や精神状態を規定する一般法則を応用して『問題行動・問題状況・性格の偏り・対人関係の葛藤・心理的な苦悩』を解決(緩和)することを目的としている。

カウンセリングとは、クライエントを全人的に援助して効果的に変容させるための心理面接であり、クライエントの利益(目的・成長・改善)に貢献するための共感的(専門的)な人間関係である。

カウンセリング心理学は、『人間とは何か?』という壮大で深遠な哲学的な疑問に実用的に応える学問であり、『人格論(性格論)・技法論(治療論)・病理論(異常心理学)』の3大領域から成り立っている。臨床心理学の3大領域は、『心理アセスメント(心理テスト)・異常心理学(精神病理学)・心理療法(技法論)』である。
カウンセリング心理学も臨床心理学も、最近ではエビデンス(科学的根拠)を重視するため、心理統計学に基づく統計リサーチの研究が多く行われている。教育学分野におけるカウンセリングが専門領域として確立しているアメリカでは、カウンセリング・サイコロジスト(カウンセリング心理学者)といえばPh.D.(学術博士号)の博士号を持つ臨床心理学者を指し、カウンセラーといえば修士号を持つ臨床心理学者を指す。

日本では学位を基準としたカウンセラーの分類は存在しないが、修士号取得者を対象とした「臨床心理士」の民間資格がポピュラーな専門資格として認知されていて、カウンセラーというよりも心理臨床家としてのアイデンティティが強調されつつある。 日本においては、カウンセリングと心理療法は臨床心理学の研究範囲に包摂されているが、アメリカではカウンセリングはあくまで教育学の下位分類であり、心理療法(精神療法)は医学や心理学の下位分類となっている。つまり、この学問領域の分類は、カウンセリングは教育指導的な人間関係を主軸とした心理面接であり、心理療法は臨床的・治療的な専門技法を中心にした臨床面接であることを示唆しているのである。

教育学に分類されるカウンセリング心理学には、カウンセリングの理論と技法、カウンセリング・マインド、調査研究法、相談業務分類、異文化間カウンセリング、職業指導(産業心理学)、人格心理学などさまざまな分野が含まれている。その意味でカウンセリング心理学は、人文学領域における隣接諸分野を広範に包括する複合的な学問分野ということができる。

※公認心理師(国家資格)☆

わが国初のカウンセラー国家資格の誕生☆2015年9月9日の参議院本会議にて、「公認心理師」という国家資格を設ける法律が可決成立した。わが国初のカウンセラーの国家資格化という話。業界的には、重大ニュース。カウンセラー・心理職の国家資格化は、20年以上前から議論を繰り返しつつ実現していなかった。しかし、近年の労働者を巡るメンタルヘルス不全や、自殺という社会問題を背景に、ようやく待望の国家資格化を果たすことになった。また、犯罪の再犯率低下への対応として公認心理師がケアを行うことも検討されている。

公認心理師の資格は国家試験で認定し、受験資格は法律で定める大学を卒業の後、大学院の課程を終了した者や、別に定める一定の実務経験を持つ者に与えられる。今まで国家資格の存在しなかったカウンセラー業界全体の信頼性の向上に寄与するものと期待されている。第一回の国家試験は2018年9月9日に実施された。

受験者数 35,020人
合格者数 27,876人
合格率 79.6%

(データ:一般財団法人日本心理研修センター公表)

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★国家資格化により民間資格はどうなるか?

国家資格化の目的は、「公認心理師の資格を定めて、その業務の適正を図り、もって国民の心の健康の保持増進に寄与する」となっている。資格取得については、従来の臨床心理士同様、公認心理師になるにはハードルが高そう。。。当面は既得権を侵さないという意味で、既存の実務者への配慮がなされてる。

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受験資格を得るスタンダードな進路は、「大学卒+大学院修了」。一定以上の知的能力と財力が必要であり、社会人がキャリアチェンジとして選択するには難しい面があるため、既存の社会人受講生が大勢を占める。「産業カウンセラー」などは、 一定のニーズを保ちながら併存することになるかと考えられる。

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