仙台で援助者を目指すカウンセリング傾聴術1
良い援助者とは~カウンセリングでの受動的な聴き方~
仙台で援助者を目指す傾聴術1|トマス・ゴードン
~受動的な聴き方~
■良い援助者とは
・誰か他の人の手助けをするというのは、相手の成長を促し、役立つ変化をもたらすチャンスです。
あなたにとって、大切な人の手助けに成功すれば、あなたがそのために費やした時間や思いやりは、二人の関係をさらに深め、長続きさせるという形で報いられます。
・問題を抱えてあなたの助けを求めに来た人に対して、良い効果のある援助を与えるためには、何が必要でしょうか。
・効果的な手助けには、少なくとも3つの基本的要素(カール・ロジャース理論)があります。
1、受容:相手をあるがまま受け入れる
2、共感:自分を相手の立場において、相手の感情を体験する
3、自己一致(ほんもの):正直で率直な関係をもつ
■受動的な聴き方
・相手が問題を抱えている時、相手の高ぶった感情がおさまるように手助けする効果的な方法のひとつは、受動的な聴き方による対応です。
これは、あなたが相手を受け入れ、認めていることを示し、相手に話を続けるようにと励まします。受動的な聴き方による対応は下記のようなものです。
1、そばにいる
・相手が問題を持つことを知った時、物理的にそばにいて、相手と向き合い、目を見つめている事で、あなたの聴く姿勢を相手に感じさせる事ができる。
2、沈黙
・相手が問題を見つめようとしたとき、あなたが黙って聴くことができれば、相手にとって大きな助けや変化、気づきにつながります。
3、あいづち、うなずく
・あなたが、相手に注意、関心を持っていることを示すことができます。
・ある程度まで、あなたの、受容と共感を相手に伝えます。
4、繰り返し(相手の話した言葉を一部くりかえす)
・この対応は、相手の考えや思いや感情を、さらに深く話すことを促進します。
5、気持ちをくむ
・相手の感情に対し、あなたの受容と理解を表わし、援助したいと思っていることを伝えます。
「言葉にならないくらい辛かったのですね・・」
「これからどうしたら一番良いのか、一緒に考えていきませんか?」
※このような受動的な聴き方による対応は、相手に受け入れられたと感じさせ、信頼関係が深まるため、コミュニケーションを継続させる効果があります。
◇仙台心理カウンセリングにて開講中の心理学講座では、以上のような技法を「体験実習と反復実習」にて身につけることを目指した「カリキュラム」構成としています。
仙台で援助者を目指す傾聴術2
~能動的な聴き方~
■能動的な聴き方
・能動的な聴き方は相手が問題を持った時に、その人を援助するための技法です。
・援助しようとするときの基本的な方法は、受容と共感を伝えることです。
・あなたの欲求を満たすために相手と関わる事と、相手を援助するためにあなたが関わる事では、態度が全く異なります。
1、あいづち・うなずく
2、くりかえし
3、ドアオープナーのことば
(解読した結果、効果的と思われるフィードバックを行う)
4、要約・言いかえ
5、気持ちをくむ(相手の感情に耳を傾ける)
■ 【質問技法】
・開かれたと閉ざされた質問をバランスよく使い分ける
1)閉ざされた質問
・はい、いいえで答えることができる
・自分が関心のある問題だけをきいていく傾向があり、情報が偏りがちになる点に注意する。
・口の重い相手や、必要な情報を得る時には有用。
2)開かれた質問
・「~とはどんなことですか?」「~について話していただけませんか?」という話の主導権を相手に与える。
・こちら側(カウンセラー)の思惑を気にすることなく、相手の考えていること(真実・本心)を、自由に表現する機会を与える。
・相手の問題を引き出し、感情に注意を集中させていく時などに用いる。
・出来事について感情体験を、相手(本人)に気づかせる。
・相手にとってそれは、どんな「感情」「気持ち」だったのかを質問する。
※アメリカのトマス・ゴードン(1918年~ )が唱えた「親教育のプログラム」には、「望ましいコミュニケーション」という、子どもとのコミュニケーションのあり方について学ぶものがあります。
■望ましいコミュニケーション
1:相手が問題を抱えている時は、必ず「何かあるな」と感じさせる言葉や態度を示す。
2:そのサインを「何かあるな」「何だろう」と読み取り、相手の感情や考えるだろうと、推察したことを言葉にして相手に返し、相手がそれを実際に感じているかどうかを確認する。
3:相手は、こちらが確認したことが正しければ、コミュニケーションを先にすすめる。
また、こちらが確認したことが間違っていれば、それを否定して、より明確なサインを送ってくる。
◇仙台心理カウンセリングにて開講中の心理学講座では、以上のような技法を「体験実習と反復実習」にて身につけることを目指しカリキュラム構成しております。
「共感する技術」と「同感」の大きな違い
共感と同感は混同されて使われてしまう事が多い。
理解していないとコミュニケーションのすれ違いが起こる。
例えば・・・友人が、
☆「仕事が単調だから、つまらないのよね~」と言ってきた時、
Aの返答
・・・・・『単調じゃ、つまらないわよね』 → この返答は、「同感」(同調:私もそう思う)
Bの返答
・・・・・『仕事が単調で、つまらなくなってるのね』 → この返答が、「共感」(あなたはそう感じている)
相手を理解してあげたいと思ってAの返答「同感」(同調)をしても、残念ながら相手は自分の気持ちを理解してもらえたと感じない。
そして、理解されたと感じてない姿を見てAの返答「同感」(同調)をした人は、自分の ”おもい” が相手に伝わっていないストレスを感じる。
コミュニケーションのすれ違いはこんな風に徐々に始まり、それぞれの内面(無意識)に蓄積されて行く訳です。
「共感」・・・日常のコミュニケーションで、ぜひ!試してみてください ^^☆
★「心理カウンセラー養成講座」初級編では、「共感すること」をロールプレイで、体験的に身につけて行くワークも取り入れています。