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モラトリアム|エリクソン|公認心理師試験

モラトリアム(精神分析学) moratorium
エリク.H.エリクソン(1902-1994)の提案した精神分析学の用語。
公認心理師国家試験

青年期にはそれまで親の保護の下の一定のルールの中から抜け出し、
未来の可能性の中から自分の進路を選択していかなければならない。

職業や結婚など人生のかなり永続的な選択をすることを猶予され、
自分の生き方を模索試行し、
大人への準備をする期間を、モラトリアムという。

本来は戦争や災害などの緊急時に、
銀行などの金融機関が預金の支払いを猶予することを指すが、
エリク・エリクソンは、青年は社会への参加を、
一時的に免除または猶予されていることを表す用語として使った。

青年は、職業や結婚などの社会人としての義務や社会的責任を猶予され、
その間に様々な役割を担うことを通じて、自らの可能性を試し、
社会の特定の分野に自分に適した生き方を探し出す。

このような青年の自己探求のための期間を、
エリクソンは、『心理・社会的モラトリアム』と呼んだ。

※精神科医・精神分析学者の小此木啓吾(1930~2003)は、
人生の選択を避けて、いつまでも猶予状態にひたりつづける青年を、
モラトリアム人間(moratorium personality)と呼び、
自己選択ができない現代青年の未熟さを分析した。

その背景には,社会の変化が加速度的であり、
アイデンティティを見い出せないという現実があるといわれる。

*小此木啓吾/著「モラトリアム人間の時代」(中公文庫)

人間心理学|コーチン|公認心理師試験

人間心理学|コーチン|公認心理師試験
人間性心理学の特徴と、臨床心理学の歴史の流れ
臨床心理学には4つのとらえ方がある。

人間性心理学の特徴と、臨床心理学の歴史

1、「精神分析理論」ジークムント・S・フロイト(1856~1939)
2、「人間性心理学」カール・ロジャーズ(1902~1987)
3、「行動理論」ハンス・アイゼンク(1916~1997)
4、「認知理論」アーロン・ベック(1921~  )

行動理論と認知理論は統合され「認知行動理論」と呼ばれるようになった。

◆S・J・コーチンは人間性心理学の基本的特徴を以下のように述べている。
(重要な古典のひとつ)

1,人間を全体的に理解する
2,人間の直接的経験を重視する
3,研究者もその場に共感的に関与する
4,個人の独自性を中心におく
5,過去や環境より価値や未来を重視する
6,人間独自の特質、選択性、創造性、価値判断、自己実現を重視する
7,人間の健康的で積極的な側面を強調する
※コーチンの現代臨床心理学

【人間の健康的で積極的な側面を強調】

人間が無意識に支配されているとする精神分析や、外的環境に支配されているとする行動主義に対して、人間を自由意思のもつ主体的な存在として捉える立場が人間性心理学です。マズローはこの立場を、精神分析と行動主義の二大勢力に対して第三勢力の心理学と呼んだ。

【人間性心理学の立場に属する理論家や臨床家】

・「実存分析」ビクトール・エミール・フランクル(1905~1997)
・「現存在分析」ビンスワンガー(1881~1966)
・「クライエント中心療法」カール・ロジャーズ(1902~1987)
・「フォーカシング」ユージン・ジェンドリン(1926~2017)
・「ゲシュタルト療法」フレデリック・パールズ(1893~1970)
・「実存心理学」ロロ・メイ(1909~1994)
・「欲求階層説」アルフレッド・マズロー(1908~1970)

心理学の歴史
ヴント(1832~1920)の要素主義を批判する形でワトソン(1878~1958)が行動主義を展開した。その時の主張は「心理学を科学として成立させるためには、内観という人間の主観的な側面ではなく、客観的に測定・観察が可能な行動を扱うことが必要である」(心理学は自然科学の純粋に客観的・実験的な一部門であると考えていた)

ワトソン(1878~1958)が上記の主張を行った際の根拠の一つになっていたのは「パヴロフの条件反射学」その後1930年代ごろから刺激と反応の間に「有機体」を介在させる新行動主義が展開し「オペラント条件づけ」に関する知見も提出された。第二次世界大戦後になると、実用性を重視するプラグマティズム(社会的雰囲気?)が存在するようになり、実証的な心理療法への機運が高まったこともあり「行動療法」が展開した。

◆行動療法に関与した重要人物

・アイゼンク(1916~1997)
「パーソナリティ特性論(4階層)」
力動的心理療法の理論、実際的な治療効果、診断法・治療法に関する反論を行った。心理療法における科学的な治療効果研究のきっかけを作った人物。スキナーらと共通特徴を持つ治療法をまとめ「行動療法」と呼ぶことを提唱した。アイゼンクは行動療法を「人間の行動と情動とを現代行動理論に従ってよい方向に変える試み」「科学的に実証された学習理論に基づいて人間の行動を変化させるためのアプローチ」などと定義している。

・スキナー(1904~1990)
「行動分析学」
徹底的行動主義のスタンスを貫き、行動の原因を内的なものに求めないのが特徴。オペラント条件づけの理論と臨床応用で活躍した。

・ウォルピ(1915-1998)
「行動主義心理学」
フロイト(1856~1939)の考え方に沿った治療を行っていたが、フロイトの理論では理解できない症例に出会ったことで、パヴロフ(1849~1936)の条件反射学に興味を抱く。実験神経症を示すなど、行動療法の神経症モデルを提唱した。不安の治療に対して古典的条件づけの概念を初めて導入し、体系づけたことが大きな功績。その後、認知行動療法への統合などが生じていく。科学的である主張は人間性心理学ではなく行動主義やその流れにある行動療法だが、人間性心理学とあわせて科学的である部分もカウンセリングでは不可欠な存在。

原因帰属理論|ワイナー|公認心理師

原因帰属理論|ワイナー

◆Weinerの原因帰属理論
ワイナーによると原因帰属のスタイルは、「統制」と「安定性」の組み合わせによるとされます。
・統制:内的統制(その人の内部要因)
・外的統制(環境要因)
・安定性:安定(あまり変わらない要因)
・不安定(変わりやすい要因)
ワイナーの理論ではこれらの組み合わせによって、帰属のパターンを分けています。

【上記の組み合わせ4つとその例】
・内的+安定=本人の先天的・潜在的能力に帰属する:知能が高い、低い等。
・内的+不安定=本人の頑張り次第の要因に帰属する:努力したから、努力が足りない等。
・外的+安定=課題の困難度に帰属する:テストが簡単だったから、難しかったから等。
・外的+不安定=神のみぞ知る的帰属:運が良かったから、悪かったから等。
※「上手く行かない事象を努力の不十分さに帰属する」ことは「内的+不安定」という原因帰属になります。

◆ワイナーは帰属先によって動機づけの高低が変わってくるとしています。
・動機づけが高い人:
成功の原因を能力や努力に帰属させ、失敗の原因を運や努力不足に帰属させる傾向が強いといわれています。自尊心が満たされ、努力すれば成功できるという成功期待も高い状態です。
・動機づけが低い人:
成功の原因を課題の難易や運に帰属させ、失敗の原因を能力に帰属させる傾向が強いといわれています。失敗の原因を能力に帰属させると「何をしてもムダだ」というあきらめの気持ちが強くなり、達成動機が低下します。
上記の通り、努力に原因帰属する人は「自尊心が満たされ、努力すれば成功できるという成功期待も高い状態」とされています。

※自己効力感が低い人が失敗した場合、「自分は何をやってもダメなんだ」「自分は何をしたって成功することはないだろう」と考えるイメージが強いかもしれません。これは「努力」への帰属ではなく、自身の変わらない能力、すなわち「本人の先天的・潜在的能力」(内的・安定)に帰属するということになると考えられます。

関連リンク

◆【学校における一次・二次・三次的援助サービス】
◆【SOC理論 選択的最適化理論 バルテス】
◆【アサーションチェックリスト 自己表現】
◆【ソクラテス問答法 認知行動療法】
◆【タイプA型行動パターン フリードマン】
◆【タイプa型行動パターンとタイプA型行動チェック】
◆【無意識(潜在意識)と意識(顕在意識)】
◆【原因帰属理論 ワイナー】

※その他『心理学の知識』 関連一覧のリンク

認知行動療法関連リンク

◆仙台の認知行動療法|HSPにも効果的な認知行動療法
◆仙台の認知行動療法|心理カウンセラー養成講座中級編
◆行動療法|スキナー
◆認知行動理論|認知療法
◆認知行動理論|自動思考スキーマ

リアリティセラピー|現実療法|公認心理師試験

リアリティセラピー|現実療法|公認心理師試験
ウイリアム・グラッサー William Glasser(1925~ )

リアリティセラピー reality therapy

・現実療法は、精神科医ウイリアム・グラッサー William Glasser(1925~  )によって提唱されたカウンセリング手法。
・現実療法は、非行少年・少女を中心にカウンセリングや心理療法を行い、その更正に力を尽くしたアメリカの精神科医グラッサー(Glasser.W)の体験に裏付けられた考え方が基礎になっている。
・1965年に『現実療法』(Reality Therapy)が出版されて一躍注目されるようになった。

・これまでの過去、感情、症状に焦点を当てる方法とは異なり、現在の満たされていない重要な人間関係にいち早く焦点を当てることによって、問題解決を試みるカウンセリング手法である。ことさら洞察を目指すものではないので小さな子どもから、どんなレベルの人にも関われる手法。
・対象年齢を問わず、犯罪矯正、薬物依存、精神病、親子・夫婦の家族関係、スクール・カウンセリング、職場のマネジメントと適用範囲は広範囲である。

・現実療法(リアリティセラピー)は、自分の行動に責任を持つことを強調します。 問題は社会、境遇、遺伝、過去にあるのではありません。自分の行動を直視、吟味し、より良い行動を選択する手助けをするのがリアリティセラピーです。 あら捜し、人を責める、過去に執着する、自己否定に陥ることは、リアリティセラピーとは無縁です。

1:パーソナリティ論
・全ての行動は内側から動機づけられており、人間は基本的欲求(愛情、自己価値観)を満たそうと行動する。
2:病理論
・愛情もしくは自己価値観が充足されないと精神的不適応を起こす。
3:目標
・現在性(reality)、責任性(responsibility)、善意(right and wrong)の区別などを身につけてもらい、責任ある行動・生き方をするようになること。
4:カウンセラーの役割
・上記三つのR:現在性(reality)、責任性(responsibility)、善意(right and wrong)の側面を重視して、よりシビアに現実を認識していくように支え導く。
5:援助過程
・現在に焦点を合わせ、過去に合わせない。言い訳の機会を許さない。

グラッサーは「人間にとって唯一の問題 は不幸であること」とする。人間が不幸なときには、とてつもなく創造的になり、その結果非行、犯罪、薬物依存、
暴力、精神病と呼ばれるような行動をとるようになる。

現実療法のカウンセリング:3つの前提

1:クライエントが不幸なのは、満足できる人間関係を持っていないからである。
2:クライエントが満足できる人間関係を持っていないのは、どちらかあるいは両方が関係を改善しようとして、外的コントロール心理学を用いているからである。
3:そのような関係からは苦痛がもたらされるので、どちらかあるいは両方が、相手が用いている外的コントロールから逃れようとしている。

外的コントロールによる「致命的な7つの習慣」

1、批判する
2、責める
3、文句を言う
4、口やかましい
5、脅す
6、罰する
7、ごほうびで釣る
この習慣が実践されるところでは、基本的欲求が充足されず、問題が発生する。

自分の行動は自分の選択であることが分かると、人は今までよりも「自由」を得ることができます。リアリティセラピーは、米国の精神科医ウイリアム・グラッサー博士によって提唱され、著書『現実療法』(1965年)によって一躍世界に注目されるようになりました。2000年発刊『選択理論』はウイリアム・グラッサー博士の集大成とも言える書物。リアリティセラピーは、人が自分の行動を吟味し、明確な基準に照らして評価できるよう、手助けするものです。現実的な願望と欲求を満たして、より良い人生を送れるような計画を共に立て、それに取り組むことによって、力と自信を身につけ、人間関係も改善しより効果的な人生が送れるようになります。 リアリティセラピーは、日々使える自己改善の術を提供し、人が問題に対処し、個人的に成長し自分の人生を効果的に送れるよう手助けするものです。

『 私たちは自分の行為と思考のすべてを選択している 』

「グラッサー博士の選択理論」ウイリアム・グラッサー/著 アチーブメント出版より

※【グラッサーの著書】「選択理論」2000グラッサー. W. /著(柿谷正期/訳) アチーブメント出版
「15人が選んだ幸せの道」2000 グラッサー.W./著(柿谷正期・柿谷寿美江/訳) アチーブメント出版

仙台カウンセリング|抑うつと憂うつの違い

仙台カウンセリング

◆抑うつと憂うつの違い

・ひとことで、「うつ状態」といっても、厳密には「抑うつ」の段階と「通常の憂うつ」とがあり、両者には相違点があります。
・いやな思いをした時は、気分が落ち込み、憂うつになりますが、時間の経過とともに、回復します。
ところが、いつまでたっても気持ちが落ち込んだままで、意欲も気力もわいてこないことがあります。
・それまで楽しみだったことにも興味が失せて、気分転換を図ろうとする気力さえ起こらなくなります。
このような心の状態を「抑うつ」といい、うつ病の典型的な症状です。
・ひとことで、「うつ状態」といっても、厳密には「抑うつ」の段階と「通常の憂うつ」とがあり、両者には相違点があります。

●「抑うつ」と通常の「憂うつ」の違い

★ 【うつ状態の強さ】

「抑うつ」・・・ひどくふさぎ込み、時には妄想的でさえある
「憂うつ」 ・・・程度は弱く、現実からかけ離れるほどではない

★ 【うつ状態の持続期間】

「抑うつ」・・・2週間以上、うつ状態が続いている
「憂うつ」・・・憂うつな日もあれば、そうでない日もある

★ 【うつ状態の変化】

「抑うつ」・・・喜ばしいことがあっても、気分は良くならない
「憂うつ」・・・喜ばしいことがあると、気分がいくらか良くなる

★ 【日常生活の変化】

「抑うつ」・・・それまでのような生活を送ることができない
「憂うつ」・・・それほど変化はない

★ 【趣味などに対する関心】

「抑うつ」・・・関心が失せ、取り組んでも集中できず、かえって疲れる
「憂うつ」・・・取り組んでいるときの方が気が紛れる

★ 【対人関係】

「抑うつ」・・・人に会うのをいやがる
「憂うつ」・・・人と会っているときの方が気が紛れる

★ 【1日内の気分の変化】

「抑うつ」・・・朝は気分が悪く、夕方になると良くなるケースが多い。(日内変動という)
「憂うつ」・・・それほど変化はない

★ 【自殺の恐れ】

「抑うつ」・・・自殺願望を持つことが多く、実際に命を絶つ人が少なくない
「憂うつ」・・・実際に自殺する人は少ない

注):以上は、あくまで目安であり全てのケースに当てはまるわけではありません。

仙台カウンセリング|うつ状態とうつ病の違い

仙台カウンセリング

うつ状態とうつ病の違い

・うつ病に似た言葉がいくつもあります。
うつ病、うつ状態、抑うつ状態、
抑うつ感、うつ的な気分・・。

単に「うつ」という言い方もあります。
それが、良くわからない、混乱するという人もいるでしょう。

◆【うつ状態】
・私たちが日ごろ感じる軽い気分の落ち込み。気分が沈みこんだ状態を表すことばです。
普通に暮らしている人が失敗をして落ち込んでいるのも、何もやる気がおこらなくて沈んでいるのも「うつ状態」です。

・うつ状態(抑うつ状態)という診断は、要するに、仮診断。
病気かどうかの診断はまだついていないですよ、という意味がある訳です。

◆【うつ病】
・うつ状態を中心とする症状があって、本人がとても苦しい思いをしたり、
仕事や生活に具体的な支障があったりする時に、治療が必要であるという意味で使われます。

【英語ではデプレッション】
・うつ病というと、気分がゆううつになる病気と思っている人も少なくありません。
たしかに、憂うつ、気分のふさぎこみはうつ病の主な症状のひとつですが、
それだけではないことに注意が必要です。

・うつ病は英語で depression(デプレッション)と言います。
これは、エネルギーが低下していることを意味する言葉で、
経済では、デプレッションというと不況、不景気のことです。

・精神的なエネルギーが低下して、それがいろいろな形で現われてくる。
たとえば、今までやっていたことに興味を持てなくなった、
なかなかうまくできない、つい人に任せてしまう、
なんとなく気持ちに張りがないなどというのも、うつ病でよくみられる症状です。

【うつ病の治療で大事なこと】

・うつ病の治療では、1回でに良くなろうとするのではなく、
いま困っている具体的な問題をひとつひとつ解決しながら、
少しづつ改善していくのが大事です。

・うつ病の気になる症状や問題をすべて解消することはなかなかできませんから、
「病気か、治ったか」という二者択一的な発想が強すぎると、
「やっぱりまだ治っていない」と、かえって自分を追い詰めてしまいます。

このことを知っておくと、うつ病を早くみつけるために役立ちます。

※自己判断せず、専門医を受診し診断を受けることが重要になります。

「うつ」のきっかけ|うつの特徴的パターン

仙台カウンセリングでの体験
カウンセリングを受けることになった
「うつ」のきっかけと、うつの特徴的パターン

◆うつの特徴的パターン

仙台カウンセリングを受けることになった「うつのきっかけ」

●うつを引き起こすきっかけは、様々です。  

~ 人間関係、環境の変化、仕事、とらえ方、思い込み・・・ ~

・「うつ」には、誘因やきっかけのようなものがいくつかあります。しかし、これといって思いあたるきっかけがないままに、うつ状態を強める人もいます。

【うつを引き起こしやすい人間関係】4項目

1,喪失体験
大切な人、大事なものを失うという体験

2,コミュニケーションギャップ
通じ合っていると思っていた相手との気持ちの大きなズレ

3,役割の変化
生活や職場における大きな環境の変化と、それに伴う役割の変化

4,人間関係技術の不足
人間関係をうまく築くための技術不足

【効果的な療法】

1,認知療法
考え方のクセを見つめ直して修正する

2,行動療法
具体的な問題を解決し、行動のコントロール感覚を取り戻す

3,対人関係療法
自分にとって大切な人との関係の問題点を整理し解決していく

【思考パターンを修正する:認知行動療法】

・認知行動療法は、「抑うつな気分や不安などの精神症状は、認知のゆがみによって生じるもので、そのゆがみを修正すればうつ病が改善される」という考えに基づいています

仙台カウンセリング&スクールの心理学講座は、理論を使いながら、受講生自ら、認知のゆがみに気づき、修正していくことを可能にするためのアプローチを含む「カリキュラム構成」となっております。

~ 認知行動療法は、このように進められる ~

【第1段階】
・認知のゆがみが、自分の感情や行動にどのように影響しているかを明らかにしていきます。

【第2段階】 
・自分の見方・考え方が現実的にみて妥当かどうか、自分の考えはどんな事実に裏付けられているかなどについて検討して行きます。

【第3段階】 
・自分の特徴的な思考パターンに気づき、これまでの悲観的・否定的な考え方ではなくもっと広い視点で物事をとらえ、現実的な判断ができるようにして行きます。

【第4段階】 
・自分が陥りやすい思考パターンをたえずチェックし、問題が起きた時、悲観的にならずに、うまく解決できるようにして行きます。

以上の4段階を、おひとりお一人に合わせて進めて行きます。

うつ:特徴的な思考パターン

~認知のゆがみが悲観的にさせる~

・物事に対する見方・考え方を「認知」と言います。

現実の出来事をどのように解釈するか、どの程度信じるか、その結果、どのような行動をとるかといった精神(内面)行動は、この認知によってコントロールされています。

・通常は「現実」と「認知」にそれほど違いはないのですが、うつ病になると、悲観的、否定的な考え方に偏るため、現実と認知に大きなズレが生じるようになります。

・悲観的、否定的な考えは、自分に対してだけでなく、周囲の人にも向けられ「私のことなど誰も相手にしてくれないだろう」などと、思うようになることもあります。

「うつ」の特徴的な思考パターン:重要な8項目

【恣意(しい)的推論】 
・確かな根拠もないのに、悲観的な結論を出してしまいます。病院で医師がため息をついただけで「自分は不治の病だ」と決めつけたり、知人が挨拶をしなかったとき、「私を避けている、嫌われた」と勝手に思い込んだりします。

【二分割思考(全か無か思考)】 
・全か無か、成功か失敗か、勝ちか負け、白か黒か、100点か0点かというように、両極端に分けて判断し、中間的な評価ができません。
・100点でなければ、80点でも0点でも「同じことだ」と考えていまいます。

【選択的抽出】 
・自分に不都合なことがあると、そのことばかりに気を取られ、良いことに目が向きません。たとえば、たまたま家を新築した時期と重なり、家族が病気になったりすると、「家を建てるんじゃなかった」と、ネガティブに考え、よけいな苦しみを味わうことになります。

【拡大視・縮小視】 
・自分の成功やうれしい出来事は「たいしたことではない」と過小評価してすぐ忘れます。その反面、失敗やいやな出来事は「とんでもないこと(怒!)」と過大視して、いつまでも気に病むようになります。
・自己評価が著しく低下するため、自分に満足する(好きになる)ことができません。

【極端な一般化】 
・何か悪いことが起こると、これから何度も同じことが起こると”一般化”してしまいます。たとえば、仕事で一度失敗すると、「私は何をやっても失敗する」と思い込んだり、相手にちょっと注意されただけでも「私はいつも相手を怒らせる」と決めつけてしまいます。

【自己関連づけ】 
・結果が良くなかったとき、自分に落ち度がないのに、すべて自分の責任と考えます。たとえば、相手の体調が悪くて不機嫌な顔をしているのに、「私が気分を害するようなことを言ったからだ」と、自分のせいにして、罪の意識を抱きます。

【情緒的理由づけ】 
・自分の感情を基準にして物事を判断する思考パターンです。たとえば、新しい仕事を任されて不安を感じたとき、「経験がないから自信がなくて当たり前」と、考えることができず、「こんなに不安なのだから、失敗するに違いない」と、とりかかる前から決めつけるようになります。

【すべき思考(絶対的思考)】 
・「仕事は全力投球すべきだ」「怒りを表に出すべきではない」というように、自分を枠にはめこんでしまう考え方です。
・自分に必要以上プレッシャーをかけるため、うまくいかないと自己嫌悪に陥り、かえってやる気を損なうことがあります。

◆思考パターンを修正する:認知行動療法

 
・認知行動療法は、「抑うつな気分や不安などの精神症状は、認知のゆがみによって生じるもので、そのゆがみを修正すればうつ病が改善される」という考えに基づいています。

※仙台心理カウンセリング&スクールの心理学講座は、理論を使いながら、受講生自ら、認知のゆがみに気づき、修正していく方法を学ぶことがことを目的としたカリキュラム構成となっております。皆様のご体験、お申し込みを心よりお待ち申し上げております。

開発的心理カウンセリング|療法的カウンセリング

仙台心理の開発的心理カウンせリング|療法的心理カウンセリング

心理カウンセリングの2種類

●○●・・・ よくある質問から ・・・●○●

Q・・・カウンセリングは深刻な人だけが行くところでしょ?

A・・・いいえ。深刻な問題だけという限定は一切ありません。

カウンセリングは、大きく分けてふたつあります。

◆キャリア系カウンセリング(開発的カウンセリング)

・仕事にやりがいが感じられない。
・専業主婦で終わるのが不安だ。
・転職したいが適職がみつからない。
・会社の仕事は大変ではないが達成感を得たい。

◆メンタル系カウンセリング(療法的カウンセリング)

・人間関係で悩んでいる。
・会社に行けない。
・電車に乗れない。
・ゆううつな気分が抜けない。
・訳もなく、不安感が浮上してしまう。

カウンセリング心理学は人間がより良く生きるための「学問」としてうまれました。人がよりよく生きるため、問題解決のカギをみつける方法を導き出してくれます。悩みを抱えている時、友人に相談することはあっても「カウンセリングを受ける」という発想を持つ人は、まだまだ少ないかもしれません。カウンセリングは、”特別(深刻)な人だけのもの”という認識が、あるようです。

いくら、友人同士で話しても、うまく行かない、ということがありますね。他人からアドバイスされると、残念なことに、「自分はどうしたいのか?」という思考が止まってしまうのです。

【その理由】

私たち人間は、他人に指導されても、自分が納得しなければ行動は起こせないものです。(行動心理学)

ここが、友人への相談とカウンセリングの大きな相違点です。

カウンセリングは臨床心理に基づいた学問で、カウンセラーは、それを学んだ「人間のこころのプロ」です。第三者の立場(客観的視点)をもちながら、あなた自身が行きたい方向を選択し、それに向かうための行動(方法)を、みつけ出すサポート役となる存在です。じっくりとあなたの話を聴いた上で、さまざまなカウンセリング技法を使い、又は情報提供を行ないながら、あなた自身が問題解決できるよう、その糸口を探って行きます。

カウンセリングは、答えをくれるものではなく、カウンセラーと一緒に出口を探す場所だということをご理解いただければ幸いです。

認知行動療法 アーロンベック|認知療法と行動療法

仙台の認知行動療法 アーロンベック|認知療法と行動療法(公認心理師試験)

仙台 の認知行動療法 カウンセリング

・認知療法とは、アメリカの精神医学者:アーロン・ベック Aaron Beck(1921~ )が開発した心理療法(精神療法)です。
・認知療法は特にうつ病やパニック障害、不眠症等に対して効果をあげています。

◇認知療法における「認知」

認知療法では、不快な気分や不適切な行動の生じる背景として、「考え方」の影響を重視しています。この「考え方」のことを認知療法では、「認知」と呼んでいます。たとえば仕事が忙しくなり、残業も増えたとします。多くの仕事を任されたことで自分自身の価値が高まったと考えたり、あるいは残業代が増えたと考えて嬉しいと思う場合もあるでしょうが、逆に仕事が多くなったおかげで疲労感がたまり、大好きな趣味も減らさざるを得なくなり、また家族と過ごす時間が減ってしまったと考えて、落ち込む場合もあるでしょう。このように同じ状況でも、その状況をどのように捉えるかによって、だいぶ気分が変わってきます。「認知」には考え方だけではなく、イメージや記憶、といったものも含まれます。

◇認知療法における「認知モデル

このように、「ある状況においてどのような気分になるかは、それをどのように考えるか次第である」という仮説が、認知療法における「認知モデル」というものです。言い換えると、憂うつになったり不安になったりするのは、出来事そのもののせいではなく、その出来事をどう捉えて、どう解釈したかによるのだ、という理論です。このように考えると、憂うつになったり不安になったりしたときには考え方を少し変えてみればいいことが分かります。

◇うつの「認知の3タイプ」
アーロン・ベックはうつ病の患者が陥りやすい考え方のタイプの3つ「自分と世の中と未来に対する否定的な考え方」を見出しました。
「私は駄目な人間だ」
「世の中は不公平だ」
「これから先は何もよいことはない」といった考え方のことです。

そしてこれらの考え方によって自分を責めてしまったり、世間を恨んでしまったり、将来を絶望的に感じるなどして、憂うつ・怒り・不安といった不快な感情が引き起こされると考えられるのです。

BDIテスト:Beck Depression Inventory (ベックうつ病調査表
BDIテストは、認知行動療法を提唱したアメリカの精神科医アーロン・ベックによって考案されたもので、 抑うつの程度を客観的に測る自己評価表です。定期的にBDI テストを行うことによって、自分自身の気分の傾向を数値として測定します。自分自身を客観的に見つめることができ、うつ病判定のひとつとして医療機関などでも利用されています。

◆認知療法における「認知の歪み(ゆがみ)」

このような不快な感情を引き起こす不合理で非機能的な認知のことを、認知療法では「認知のゆがみ」と呼んでいます。

□ (1)全か無か思考
これは良いか悪いか、好きか嫌いか、白か黒かのどちらかしかない考え方のこと。実際はその間であることが多いものです。
例:仕事が完全にできていないと気になってしまいます。
相手が少しでも不機嫌だと、「自分のことが嫌いなんだ」と思ってしまいます。
テストで70点をとると、0点をとったときと同じ気分になってしまいます。

□ (2)破局的な見方
いつも最悪の事態を考えてしまい、ちょっとした困難から大きな破局や不幸な結末を想像してしまうことを言います。
例:家族の帰りが少し遅かったりすると、「どこかで事故にでも遭って死んでしまったんじゃないか」と考え、その後の暮らしを想像して悲しい気持ちになってしまいます。

□ (3)極端な一般化
たった一回の出来事から全てを決めつけてしまうこと。
例:ひとつのプロジェクトが思ったように進まないときに、過去の失敗を思い出して、自分はいつも失敗すると結論を出してしまいます。

□ (4)選択的な抽出
良い情報を無視して、悪い情報ばかりを取り上げてしまうこと。
例:発表の時、批評されたことばかりが思い出され、良いコメントをされたことは忘れてしまいます。

□ (5)プラスの側面の否認
ものごとのマイナスの側面のみを取り上げて意味づけ、プラスの側面は否定してしまうこと。
例:人に長所を指摘されても「そんなところができても何にもならない」と考えてしまいます。

□ (6)根拠のない決めつけ
根拠がないのに思いつきで判断すること。
例:はじめて手がけた仕事がうまく進まないときに、この仕事はうまくいかないだろうとすぐに決めつけてします。

□ (7)過大評価・過小評価
事実や出来事を実際よりも高く評価したり逆に軽視したりすること。
例:自分の欠点を人生に支障をきたす大問題とらえ、「自分には欠陥がある」と考えてしまいます。

□ (8)感情的理由づけ
自分の気持ちや感情を理由にして、そこから出来事や事実を意味づけること。
例:「こんなに不安になるのだから、この問題は解決できないに違いない」と考えてしまう。

□ (9)「すべき」表現
「~」すべきである、「~しなければならない」といった考えのこと。
例:人間関係がうまくいっていなければならない。怠けていてはいけない。主婦なら家事を完璧にするべきだ。

□ (10)レッテル貼りと誤ったレッテル貼り(ラベリング)
自分に否定的な言葉のレッテルを貼ること。
例:自分は落ちこぼれだ。自分には欠陥がある。

□ (11)自己関連づけ
何か悪いことが起きると、本当は関係ないのに自分のせいで起こったのだと自分を責めてしまいます。
例:Aさんがサークルをやめたのは、自分のせいかもしれない。
子どもが学校で問題を起こして担任から注意を受けた時に、全て自分の育て方が悪かったんだと自分を責めます。

□ (12)自分で実現してしまう予言
否定的な予測や思い込みをすることによって、行動が抑制されてしまうため、結果的にその予測が実現したかのように、当初の否定的な予測が確信になってしまうこと。
例:相手と違う意見を言ったら相手を不機嫌にさせてしまうかもしれない」と考え、自分の意見を言わないでいたら、「何を考えているのかよく分からない」と思われ、本当に相手がイライラしてきてしまった。そしてやっぱりいらいらさせてしまった、と考えます。
例:人前で話そうとすると声が震えるのではないかと心配し、失敗することばかりを考えて自意識過剰になり、声が震えてしまって、結局やはりそうだったと考えます。

【認知療法による実際】

認知療法では、まず自分がどのような考え方をしているのかに気づき、その考え方が自分の気分や行動にどのような影響を与えているのかを知り、そしてその結果、どのような現実が生み出されているのかを十分に理解します。そして、思いつきやイメージで判断するのではなく、根拠をもって判断を下す練習をします。その結果、自由で柔軟性のある見方を獲得することができるようになり、自由に幅のある行動がとれるよう援助するものです。認知療法では、考え方が個人の気分や行動に影響を与えることを示していますが、決して楽観的に考えられるようになることを促しているのではありません。認知療法が最終的に目指していることは、最悪の事態も想定した上で、なおかつ効果的に状況に対処できるようになることなのです。

※仙台心理カウンセリングの心理カウンセラー養成講座
中級編認知行動療法 カウンセリングテキストより

◆認知療法における「自動思考

認知は比較的意識の表層にある「自動思考」と、自動思考よりもさらに深層にあって自動思考を生じさせる源となる「スキーマ」(枠組み)に分けられます。自動思考というのは、ある状況で自動的に頭の中に浮かんでくる考えやイメージや記憶のことをさします。たとえば子どもが道をよこぎろうとして車にはねられる瞬間を見たとき思わず「危ない!」と叫びます。
このときの「危ない」が、まさに自動思考です。この場合は声に出ましたが、実際には声に出さずただ頭の中に浮かぶだけのことが多いです。この自動思考は、反射的、瞬間的に頭の中に現れて、非常にすばやいスピードで頭の中を駆け抜けるので、通常は深く考えたり内省したりして生じるものではありません。

「思考」とはいっても、自分で「考えている」という意識は全くないものであり、そういわれてみて初めて「そういえばそう考えていた」と気づくような類のものです。自動思考は現実的に考えてうまれてきたものではないので、中には不合理であったり、特に根拠もなくただ思い込んでいるだけのものであったり、非現実的であったりする場合が多いのですが、それにもかかわらず、それを考えている本人はそれを妥当なもの、現実的なものと考えている点が特徴です。
特に自分に対する考え方などは日常的に自分について考えることは多いので、習慣化しており、この考えの固定化したものが、「スキーマ」(枠組み)と呼ばれるものです。

◆認知療法における「スキーマ

スキーマとは、自動思考が習慣化し、固定化されたものであり、いわば個人の価値観ともいえます。
個人の価値判断の基準でもあり、ほとんどの場合修正は困難で、これはその人の行動や人生の歩み方に多大な影響を与えています。たとえば、「人生人間関係が重要だ」と考える人は、他人との交流に力を注ぎ、これがうまくいくことに喜びを感じるでしょう。一方で親しい人との関係がこじれれば、ひどく落ちこんでしまうでしょう。
また、「人生仕事での成功が重要だ」と考える人は、職場で人と歓談するよりもまず仕事に熱を入れ、仕事で成功すれば喜びを感じ失敗すればひどく落ちこむでしょうが、人間関係のもつれなどにはさほど動揺しないかもしれません。
うつ病では否定的なスキーマが優勢に機能しており、「自分は欠陥のある人間だ」などと自分に対する否定的な考えを、固く信じています。自分自身の価値を高めうるいかなる出来事も、この信念のもとに駆逐されてしまいます。肯定的な出来事よりも否定的な出来事の方を多く思い出し、また肯定的な結末よりも否定的な結末の方を予想するようになります。

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防衛機制|防衛反応|適応機制|公認心理師試験

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防衛機制|防衛反応|適応機制

私たち人間は危機にさらされた時、心の安定を図るため無意識的な働きをします。これを「防衛機制」(適応機制)といいます。防衛機制は、私たちが安全に生き抜くための「こころの安全装置」のようなものです。あなたのこころの中ではどんなことが起こっているのか、それを知る手がかりになるかもしれません。

防衛機制とは

防衛機制とは、フロイトによって精神分析から提唱された考え方で、自我に危険を及ぼす葛藤や痛み等から心理的な安定を保つために無意識的に起こる精神的な防衛メカニズムのこと。自分を守ろうとして無意識的・反射的に働く、誰にでも起こる正常な心理的反応です。


【抑圧】
:苦痛な感情や記憶などを意識から追い出し、無意識へと閉め出す事。
◎ 受け止めきれなくなり、その出来事自体を忘れ、何も感じなくなってしまう。
思い出したくない過去の経験、出来事等を、無理やり自分の意識に上らせないように押さえつける。


【反動形成】
:「抑圧」した考えや感情と正反対のことをする「防衛機制」です。
◎好きな異性に対して意地悪をするなど。


【置き換え】
:自分の感情が本来のものに対して持っているものとは逆のものに置き換えてストレスを解消する
◎ 全く無関係な人やモノに攻撃を加える。いじめ、やつあたり、または、皮肉、嫉妬


【逃避】
:「葛藤」を引き起こすような状況から逃げ出すことで、不安や緊張、恐怖をなくし、自分自身を守ろうとすること
◎ “楽しいこと”に熱中することで、嫌なことを思い出さないようにする。
病気になって苦しい現実から逃げ出すことも「逃避」の一種


【同一視】
:自分にとって重要な他者と自己とを同じものと見なす事。
◎ 親の目標を自分の行動目標にする:東大合格!など


【投影】
:自分自身が「抑圧」している考え方や感情を、ほかの人が持っているように感じてしまうこと。
◎ 例えば、会社の上司をひどく嫌い→本当は自分の心のなかにある「嫌悪感」を、相手の心のなかにあると思いこもうとします。自分が相手を嫌っているのではなく、相手が自分を嫌っていると思いこもうとするわけです。これが「投影」です。
この心の働きは無意識に行われるため自分自身ではなかなか気づきません。


【退行】
:以前の発達段階へと戻る事。
◎ ストレスの状況にうまく対処できない時、赤ちゃんや小さい子供のようになること。
何かに満足できない子供が赤ちゃん言葉を使ったり、鼻声を出して、母親に甘えたりする。


【昇華】
:非社会的な欲求を、社会に受け入れられる価値ある行動へと転じる事。
◎ おさえつけられた性欲が、詩や小説、スポーツなどにむけられること


【投影】
:自分自身が「抑圧」している考え方や感情を、ほかの人が持っているように感じてしまうこと。

◎ 例えば、会社の上司をひどく嫌い→本当は自分の心のなかにある「嫌悪感」を、相手の心のなかにあると思いこもうとします。自分が相手を嫌っているのではなく、相手が自分を嫌っていると思いこもうとするわけです。これが「投影」です。
この心の働きは無意識に行われるため自分自身ではなかなか気づきません。


【合理化】
:満たされなかった欲求に対して、適当な理由を付けて正当化しようとする事。
◎ キツネがぶどうを取ろうとしたが、手が届かずに取ることが出来なかった。
その時、「あのぶどうは酸っぱいのさ!」とするのがすっぱいブドウ。
欲しくは無かったが自分の物となったレモンを甘いと言い張るのが甘いレモン


【補償(代償)】
:ある事柄に対し劣等感を持っている際、他の事柄で優位に立ってその劣等感を補おうとする事。
◎ 勉強が苦手な子供が、スポーツをがんばって、ほかの人より優れることで補おうとするようなこと

私たち人間の「こころ」はとても繊細で複雑。ご自身の中で、何か気になることや「心あたり」は、ありましたか?少しでも、何かの気づきにつながっていただけたなら幸いです。

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